史上最強の哲学入門

著者-飲茶(やむちゃ) 河出文庫

内容
古代より、「真理」について議論されてきた。

真理とは、確実な根拠によって本当であると認められたこと。ありのまま誤りなく認識されたことのあり方。(wikipediaより)


1章 真理の「真理」
プロタゴラス(BC485〜410)がギリシア相対主義を説いた。「人間は万物の尺度である」
ソクラテス(BC469〜399)が「無知の知」を広めた。
デカルト(1595〜1650)が言った「我思う。ゆえに我あり」
ヒューム(1711〜1776)は「自我」「神」「化学」を否定した。
カント(1724〜1804)は「真理とは人間によって規定されるもの」と主張した。
ヘーゲル(1770〜1831)は真理とは「弁証法」を使って形作られると説いた。
弁証法とは対立する意見をぶつけて闘争させ物事を発展させていく考え方。
キルケゴール(1813〜1855)は実存主義(自分自身の真理が一番大切)を主張した。
サルトル(1905〜1980)は「人間は自由の刑に処されている」と言った。
レヴィ=ストロース(1908〜2009)は構造主義(目指すべき唯一の文化、究極の社会なんてものはない)を主張する。
デューイ(1859〜1952)は真理なんてどうでも良いから役に立つか?で考えようと、プラグマティズム(実用主義道具主義)を提案した。
ジャック・デリダ(1930〜2004)は到達できない真理は不毛だとして脱構築を提案。※脱構築は私には理解できません(笑)
レヴィナス(1906〜1995)は他者論を説いた。「絶対に確実だと言えるのは『私』と『他者』の存在なのだ」「この世界とはこの二者によって構成されているといえる」

2章 国家の「真理」
プラトン(BC427〜347)は究極の理想な国家を知ることができる人間が国家を運営していくべきだ(イデア論)と唱えた。
アリストテレス(BC384〜322)は『論理学』を用いて国家について分析した。
ホッブズ(1588〜1679)はなぜ国家に支配者が必要かリバイアサン(架空の化け物)を用いて説明した。「社会契約説」
ルソー(1712〜1778)は真の権力者は民衆であると「人民主権」を訴えた。
アダムスミス(1723〜1790)は市場には「見えざる手」が働いているから国が手出してしなくていいと言った。
マルクス(1818〜1883)は資本主義より優れた社会システムとして「共産主義」を提唱した。

3章 神様の「真理 
エピクロス(BC341〜270)は「快楽主義」を唱え、人間の普通の快楽を肯定して生きろと言った。
イエス・キリスト(BC4〜AC30)「汝の隣人を愛せ」「汝の敵を愛せよ」と言った。弟子たちがキリスト教を作った。
アウグスティヌス(354〜430)は「懺悔」をキリスト教の教義にした。
トマス・アクィナス(1225〜1274)は「神学」と「哲学」の調和を説いた。
ニーチェ(1844〜1900)は「神」を否定し、人間の果てなき向上心を持てと言った。

4章 存在の「真理」
ヘラクレイトス(BC540〜480)は「存在」とは「変化」するものと言った。
パルメニデス(BC515〜450)は「存在」とは「不変」のものだと言った。
デモクリトス(BC460〜370)は「原子論」を唱えた。「物質」は変化するし、「原子」は不変だと言った。
ニュートン(1642〜1727)は「力学」を生み出して、地上や宇宙のことを説明した。
バークリー(1685〜1753)は「存在」とは「知覚されること」であると言った。(主観的観念論)
フッサール(1859〜1938)は「現象学」を作り出す。主観的な意識の上におこるあらゆる体験を『現象』と名づける。
ハイデカー(1889〜1976)は「存在」とは「人間の中」で生じるものと言った。
ソシュール(1857〜1913)は「記号論」を使い「存在」について説明した。「存在」とは『価値』を見出されて存在するものと言った。「価値を見出す存在」がいなければ、「存在」しないことになる。

https://www.kawade.co.jp/sp/isbn/9784309414133/