スターウォーズに学ぶ国家・正義・民主主義

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著者-岡田斗司夫 SBクリエイティブ

内容
本書から抜粋

古代ローマ、共和制から帝政に変わるまで
紀元前1世紀頃、カエサル(ジュリアス・シーザー)がローマで台頭してきた。それまでは共和制で政治を行っていたが、領土が拡大すると敵国から守るには共和制の限界を感じたカエサル元老院を支配し、ローマ帝国の初の独裁官となる。カエサルの死後も帝制が続いていった。



ジェダイ人間性がない?
ジェダイは、欲望を捨てて生きることを教える。シスは人間の欲望に従って生きる。どちらが正しいのかとう話ではなく、人間として正しく生きれば良いとスターウォーズが教えてくれる。



・人は善悪で決める癖がある
「あの人(国)は悪い人(国)だ」と決めつける。認知バイアスだと思われる。



・政治の役割とは?
❶「正義」・・・多様な正義を戦わせて議論するのが民主制。
❷「分配」・・・税金を集めて共同で使う設備を作ったり、貧乏な人を補助する。
❸「機会」・・・選挙、教育など。
❹「救済」・・・障害のある人、お金がない人をフォローする。
❺「保障」・・・世の中の理不尽(災害、戦争、事故)から国民を守る。
❻「祭祀」・・・イベント。オリンピックなど。国民が一体感を得られる。



・平等主義とリバタリアニズム
平等主義・・・社会の格差問題。才能ある人、お金がある人は、社会に還元しなければならないという考え。

リバタリアニズム・・・完全自由主義。そういう思想の人をリバタリアンと呼ぶ。「絶対権力は必ず腐敗する」という信念をもっている。個人の完全な自治を標榜し、究極的には国家や政府の廃止を理想とする。



・暴力、話し合いはでは解決しないこと
歴史を見れば、暴力や話し合いでは解決できないことが山ほどあった。あるのは「決着」のみ。



感想
全く政治について無知だった自分が政治、正義、民主主義について、考えさせられるキッカケになった本だと言える。スターウォーズ、アメコミ、ガンダムの世界を深いところまで考察する本。とても楽しめる良書だと思う。